2022年から2023年の年末年始に、周央サンゴさんが行った奇妙な配信をご紹介します。自己紹介をするサンゴさんの後ろには、透けている大きなサンゴさんが映っていて、左右に揺れながら、「ンゴ~…ンゴ~…」と繰り返しています。
おそらくこれは大晦日の配信だったため、サンゴさんが除夜の鐘になっているのだと思われます。鐘の音が「ゴ~ン」ではなく「ンゴ~」なのは、サンゴさんの愛称が「ンゴ」だからだと考えられます。
サンゴさんは喋るたびに語尾を小さな声で繰り返し、自分の声にセルフエコーをかけています。これは、声が良く響くお寺のお堂の中を表しているのかもしれません。サンゴさんは、「もう59分だ、跳ねるしかねえ」と言い、どうやら年が明ける瞬間にジャンプをしたいようです。
無事に年越しジャンプを終えたサンゴさんは、「新年あけましておめでとうございます」と挨拶した後、映像を変えようと言って、背後の映像を「ンゴ~」と繰り返す除夜の鐘から、鐘のキャロルを歌うサンゴさんに変更しました。
そして、2023年を良い年にするために、綺麗な鐘の音を聴こうと提案します。サンゴさんは、「本年もよろしくお願いします。後ろの周央サンゴも含め、どうぞよろしくお願いします」と再度新年の挨拶をします。
サンゴさんの後ろでは、複数の透けているサンゴさんが重なり、左右に揺れながら鐘のキャロルを輪唱しています。新年早々、視聴者は謎の怪奇映像を見せられています。
2021年から2022年の年末年始には、にじさんじの同期である西園チグサさんと配信を行っていたサンゴさんですが、この時はソロでの配信を行い、ストッパーになるコラボ相手がいなかったため、このような謎の配信になったようです。
サンゴさんは、視聴者は今大変貴重な年越しをしていると言います。年末年始のテレビ番組を見るわけでもなく、これを見ているみんなは、今どんな気持ちで見ているんですかと視聴者に呼びかけます。
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そしてサンゴさんは「たなくじが始まる」と告げ、配信中にも関わらず視聴者を放置して席を外します。たなくじとは、NHK教育テレビの番組内で行われる爆笑問題の田中裕二さんと一緒におみくじを引くコーナーです。
田中さんが持っているホワイトボードに、様々なおみくじの結果が早送りで順番に映し出されます。視聴者はスマートフォンのカメラアプリを起動し、画面を撮影して撮影できたおみくじの結果を一週間お守りとして持っていてもらうという内容です。
元旦には「新春たなくじ」が行われ、その年の運勢をおみくじで占います。視聴者はくじを引きに行くサンゴさんを温かく見送ります。サンゴさんがいなくなった画面には、透き通ったサンゴさんが左右に揺れる様子と、鐘のキャロルが流れ続けています。
視聴者の戸惑いのコメントが画面に流れ、約15分間その状態が続きます。その後、お蕎麦を持ったサンゴさんが戻ってきます。サンゴさんは視聴者に元旦の予定を尋ね、自身は今からダイナミックコードの一気見をすると言います。
DYNAMIC CHORD(ダイナミックコード)とは、女性向け恋愛アドベンチャーゲームを原作に作られたテレビアニメです。2017年10月から12月まで放送されました。作画崩壊や珍妙な演出などが話題となり、伝説のアニメと呼ばれています。
アニメの視聴者からは、「ダイナミックコードを見ることで、普段見ているアニメの技術や脚本の水準の高さがより理解できる」という声や、「ダイナミックコードを見すぎたせいで、車がちゃんと動いていて、静止画のズームやスライドがなく、登場人物が普通に会話しているアニメを見ると感動する」という評価が寄せられています。
サンゴさんは、視聴者からの「こんな配信は人生で初めて」とのコメントに対し、「一番配信者らしい配信をしているだろうが」と反論します。そして、気が向いたら夜に年賀状を書く配信をするかもしれないと述べ、正月だからゆっくりしようと呼びかけます。
サンゴさんは「もう特に言いたいことは何もない」と話し、再び「あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします」と、棒読みのような新年の挨拶を繰り返します。
サンゴさんが配信のBGMにしていた「鐘のキャロル」は、ウクライナの民謡を元にして作られたクリスマスキャロルです。「ホーム・アローン」などの映画やCMソングに登場し、「ロシアのキャロル」「ウクライナのキャロル」としても知られています。
ウクライナで古くから歌い継がれている民謡「シェドリック」を1916年にウクライナの作曲家マイコラ・レオントーヴィッチュが編曲し、1936年にはウクライナ人作曲家ピーター・J・ウィルウフスキーが英語の歌詞を付けたものです。
「鐘のキャロル」の歌詞は、鐘の音を聞きクリスマスの訪れを祝い、人々の幸福を願うという内容です。詩は作詞者の著作権が保護されていますが、曲は著作権切れとなっています。
この曲は一部で風評被害を受けている事でも有名で、クトゥルフ神話をモチーフに、替え歌として作られた「旧支配者のキャロル」としても知られています。
クトゥルフ神話はホラー小説を元にした架空の神話です。創始者のハワード・フィリップス・ラヴクラフトと他の作家との間で、創作した固有の名称や設定を共有することで作り上げられました。
太古の地球を支配していたが現在は地上から姿を消している邪悪な神、旧支配者が現代に蘇ることがテーマです。旧支配者の一柱であるクトゥルフは、蛸のような頭部と蝙蝠のような羽をもつ巨大な異形の神で、太平洋の底で眠っているとされています。
ラヴクラフトは、「宇宙的恐怖(コズミック・ホラー)」という概念を提唱しています。宇宙において人類の価値観には何の価値もなく、意思の疎通ができない絶対的な存在によって恐怖に晒されると言う絶望感を表現したものです。
「旧支配者のキャロル」はH.P.ラヴクラフト歴史協会によってつくられました。歌詞は、「長い時間が経ち、ついに旧支配者たちが目覚める時が来た」と伝えます。彼らは海や空から現れ、再び支配を取り戻し恐怖と混乱をもたらすと言う内容です。
クトゥルフ神話TRPGの愛好家の間で、旧支配者のキャロルが有名になったことにより、本来は幸福を願う歌である鐘のキャロルが、「こわい」「不気味」などといった風評被害を受けています。
クトゥルフ神話TRPGは、クトゥルフ神話の世界を舞台にしたテーブルトーク・ロールプレイングゲームで、普通の人々がクトゥルフ神話の脅威に立ち向かうシナリオを元にしています。
キーパーと呼ばれる進行役が場面描写とプレイヤー以外の登場人物役を行い、探索者と呼ばれるプレイヤーが自ら作成したキャラクターを演じながら、物語を進めていく対話型のゲームです。
TRPGはオンラインでのセッションが盛んであり、Youtubeやニコニコ動画などで多くのゲーム実況動画が投稿されています。また、VtuberによるTRPGのセッションの様子も配信されています。
周央サンゴさんはTRPGの愛好家として有名であり、「trpgは人生」という名のYouTubeのプレイリストを作成し、Twitter上でTRPG専用のサブアカウントを開設しています。
そんなサンゴさんが鐘のキャロルを歌ったことから、元の配信のコメント欄には「SAN値(正気度)削るな」「呪われる」「不安になる」「旧支配者のキャロルじゃねーか!!」「気が狂う」といったコメントが流れました。
元の配信が始まってしばらくは、不穏な空気を感じ取り恐怖を訴えるコメントが多く見られました。しかし、途中から動揺しているコメントがなくなりました。このことから、選び抜かれた狂信者のみがコメント欄に残った可能性が考えられます。
スペイン村とのコラボがテレビ番組内で紹介されるなど、Vtuberをよく知らない人々のあいだでも比較的知名度があると思われるサンゴさんですが、このような狂気に満ちた配信も行うと言う事で、彼女の奥深さや芸の幅広さがわかります。